おっさんレンタルは、ぶっちゃけ安い、の話
おっさんは十数年前から副業としてパソコンクリニックをやっている
サービス開始当時、同業他社に比べて安くなるように
・基本往診料 3500円
・作業時間料 3000円(1時間あたり)
・2時間を超える費用は頂きません
・トラブルが解決しなかった場合は一切費用は頂きません
という料金体系にした
つまり、トラブル対応に1時間を超える時間を要する場合は、2時間でも丸1日でも1週間でも費用は変わらない、とした
実際のところ、ウィルス駆除やOS再セットアップは、半日1日がかりになるケースが多かった
その間お客様を待たせるのも申し訳ないので、持ち運び可能なパソコンであれば一旦預かって自宅対応とした
トラブルの内容如何に関わらず料金体系は同じ
そのため、お客様はここぞと色々リクエストしてくださる
1時間以内に作業が終わればトータル6500円、それを超えれば1万円、トラブル解決しなければ無料
そういうルールに自分で決めたので、俄然対応も真剣だ
お陰で色んなトラブルに遭遇するたびに調べまくってスキルアップした
一時は、並行して大手の似たサービスの下請けもしてみたが、制約が多いので非常にやりにくかった
何しろ『ネットワーク設定に何円、プリンター設定に何円、ウィルス駆除に何円』などと細かく費用設定があり、お客様があれこれ依頼すると相当な金額になるのだ
そのくせ元請けはかなりの取り分なので下請けには雀の涙しか支払われない
お客様を目の前にした時、『ついでだからコレもお願い』と言われる度に『プラス何円追加となります』と伝えるのは、対応する現場スタッフとしても苦痛でしかない
しかも、トラブルが解決できなくても費用請求しなくてはいけない
自分でやってるパソコンクリニックとのギャップが大き過ぎたので数ヶ月で契約解除した
おっさんのパソコンクリニックの場合は、完全時間精算なので、その時間内なら何でも対応する
もちろん解決できないトラブルも時にはあったが、ほとんどのケースでお客様は満足してくれた
大手は宣伝費に多額を費やすが、現場の実態がお客様とスタッフの満足を得られてないなら、サービスとしてはサイテーだ
自分のクリニックのみに戻ってからは、下請けストレスからは解放された、いい勉強になったと思えば結果的に良かったのかもしれない
最近は何も宣伝してないので新規のお客様は発生しないが、それでも以前からのお得意さんは時々依頼をくれる
でも現在はレンタルされるおっさんの身だ
おっさんとして依頼される限り、他のおっさん同様に料金は一律だ
これは高くしても安くしてもNGだ
おっさんレンタル業界(というならば)のブレてはならないルールだと思う
万一、お客様から『他のおっさんはディスカウントしてくれたよー?』と値引き交渉されても、そこは譲れない
料金ではなく、サービス内容でお得感を得てもらうのだ
そもそも1時間1000円は、誰に聞いても『安い』と言われる
実際、CEO西本さんも『儲からないですよ』と言っていた
払うのではなく貰うほうなのだが、『お金じゃない何か』を得られるこのおっさんレンタルは、もっと認知されてもいいと思う
果たして1000円というレンタル料は?と言うと、例えば東京の最低賃金は、今年令和元年10月1日からついに1000円を超え1013円にすると東京労働局から発表された
おっさんは最低賃金を下回る扱いな訳だ
とは言え、1000円ポッキリというのも絶妙な数字だとも思う
おっさん(私)が『1000円』と聞くと、すぐにセンベロ(千円でベロベロになれる程安い店の意)を思い浮かべるが(笑
キャッシュオンデリバリーの立飲みで、千円札だけを1枚テーブルに出して『今日はコレだけ飲む』と、ささやかな悦びに浸るイメージが真っ先に浮かぶのは、下町で培われた庶民精神なのかもしれない、嫌ではない
ふと、自分自身が若い頃におっさんレンタルがあったなら自分はレンタルしただろうか?と考える
うーむ、ちょっと想像出来ない
いまの人たちは、そういう意味で凄いのかもしれない